スタハマガジン|TOKYO創業ステーション 丸の内 Startup Hub Tokyo

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これから事業を始めるにあたって、AIツールの可能性や活用方法が知りたい

コンシェルジュ通信では、スタハで実施しているコンシェルジュ起業相談の事例をもとに、少し発展的なトピックスをご紹介します。

今回の担当は、丸山恵子コンシェルジュです。

ウーマンネット株式会社 代表取締役 丸山恵子氏

コンシェルジュ 丸山恵子

イクアントフランステレコムジャパン、シスコシステムズ合同会社など外資系IT企業にて、営業、マーケティング、様々なプロジェクトマネジメントに携わり、10年以上勤務。その後、働き方を変えたく退職し、起業。2012年5月より、創業者向けのWEBマーケティングスクールを運営し、営業支援、マーケティング、販路開拓支援、IT導入支援のコンサルティング会社を設立。ICT活用を通じて、創業者、スタートアップ、中小企業のデジタル化推進を多方面でサポートしている。また、女性活躍支援にも力を入れている。(一社)日本起業アイディア実現プロジェクト「女性起業チャレンジ大賞」審査員、 (公財)湘南産業振興財団主催「湘南ビジネスコンテスト」審査員も務める。

AIツールを活用して起業を検討する場合、どのようなビジネス分野で、どのような可能性がありますか?

2022年にChatGPTがリリースされてから、年々生成AIのブームが続いています。日本では少子高齢化社会における人口減少や人手不足という大きな課題がありますが、AIやITサービスを上手く活用することでそれらを補うことが可能になるでしょう。ビジネスチャンスの可能性は沢山あると感じています。

業務面での可能性は以下があげられます。

【1】カスタマーサポートの自動化

チャットボットやバーチャルアシスタントを活用し、カスタマーサポート業務を自動化するビジネス。24時間対応が可能で、コストを削減しつつ顧客満足度を向上させることができます。

例)企業向けにカスタマイズ可能なチャットボットの提供サービス

【2】マーケティング支援サービス

データ解析を用いて顧客の行動パターンを予測し、効果的なマーケティング戦略を構築できます。ターゲティング広告、ソーシャルメディアの自動投稿、マーケティングキャンペーンの最適化なども可能です。

例)企業向けに、AIを活用したデータ主導のマーケティング戦略を提案するコンサルティングサービス

【3】データ分析サービス

企業の販売データや顧客データを分析し、購買促進をサポートするサービスを提供できます。顧客の傾向や市場の動向をAIで迅速に把握し、改善策を提示することが可能です。

例)企業向けの販売データ解析サービス

ビジネス分野・業界での可能性は以下があげられます。

【1】医療・ヘルスケア分野

AIによる健康管理アプリや遠隔診断サービスの提供も大きな可能性があります。例えば、AIを使って個人の健康データを分析し、ライフスタイルに基づいた健康改善のアドバイスを提供するサービスなどが考えられます。

例)生活習慣病予防のためのAIアシスタントアプリ

【2】教育分野

AIを活用したオンライン学習プラットフォームやパーソナライズド教育の提供も可能です。AIを使って学習進捗を分析し、個々の生徒に合わせた学習プランを自動生成することで、効率的な学びを提供することができます。

例)個人の学習データを基に、個別指導を行うAI教育アシスタントなど

 

他にも、採用や人材管理、物流、サプライチェーンの最適化、フィンテック分野でもマーケティングや販売促進、業務効率化、カスタマーサポートなどAIを活用することで人手不足を補えるソリューションが提供できる可能性があるでしょう。
AIを活用して起業する際には、自分の強みや業界のニーズに合わせたサービスやツールを開発して提供することで、事業の競争力を高めることができるでしょう。どの分野でも、AIは効率化、パーソナライズ、予測精度の向上に寄与するため、イノベーションの機会は無限に考えられます。

AIツールを活用して起業をする際の課題として、以下があげられます。

  • 技術的課題 :AIの専門知識の不足。この分野の専門職は採用が難しくコストがかかる。

  • 導入コストと資金調達 : 初期の段階から投資に必要な資金の額は高くなる。

  • 法的・倫理的課題 : データプライバシーとセキュリティ、倫理課題。データの取り扱い特にGDPR(欧州一般データ保護規則)や日本においての個人情報保護法など、の厳しいプライバシー規制がある地域では、法的な制約をしっかりと理解して対応する必要がある。

  • AIのパフォーマンスとモデルの信頼性: AIツールが必ずしも正確でない場合があり、予測の失敗やエラーが発生することがある。

  • ユーザーの受け入れと信頼の確保:顧客のAIに対する不安や不信感。AIがどのように意思決定しているかが不明確であるため、顧客がAIを信頼しない可能性がある。

  • ビジネスモデルの確立:AI技術をどのように収益化するか。

これらの課題を考慮しつつ、対応策を講じることでビジネスのチャンスは広がっていくことでしょう。

 

コンシェルジュ 丸山恵子


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