スタハマガジン|TOKYO創業ステーション 丸の内 Startup Hub Tokyo

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“ 街に開かれた設計事務所 ” を目指したら職人と地域の人が集う場に

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Startup Hub Tokyo(スタハ)を利用して起業した先輩起業家に、起業までの軌跡をインタビューするシリーズ。
今回は、一級建築士でシェア工房「11-1studio」代表 砂越陽介氏にお話を伺いました。

起業家プロフィール

シェア工房「11-1studio」代表 砂越 陽介氏

一級建築士として2020 年 4 月に独立。2020 年 9 月、かつて町工場や職人の工房が集っていた板橋区南町エリアに日替りカフェ付きのシェア工房「11-1studio(ジュウイチノイチスタジオ)」をオープン。「TOKYO-DOCAN」第 6 期生。としまビジネスプランアワード 2019 グランプリ選出。11-1studio
【URL】https://11-1studio.wixsite.com/home

 

 

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建築士である砂越さんが「11-1studio」を立ち上げた理由とは?

砂越さん:「昔はこの通りにもいろいろな町工場が並んでいて祖父もここで町工場を構えていました。そんな町工場がわずかながらでも残っているこの地域で、ものづくりを介した地域の交流の場を作り、クラフト文化を再生発展させていけないかと思いました。

それで、ここに設計事務所を構えつつ作業場やコミュニティースペース、誰でも気軽に入ってこれるようカフェ機能も備えたシェア工房を開いたんです。近年、建築の世界では “ 建築を街に開き地域の役割の一部として建築をとらえる”という認識が定着しています。その場を実際に事業化する方法を学ぼうと起業家プログラムに参加し、職人や町工場の後継不足問題という社会課題と、建築士として “ 街に開かれた建築を作る”というテーマが重なりこの工房の形が生まれました」

事業への反応や発見したことは?

砂越さん:「参加者が自分たちで企画開発会議から始める〈プロジェクトシリーズ〉という企画を開いているのですが、自分で何を作るか決めるところから始めたことがある人が意外と少ないんですね。何事も自分ごととしてとらえるという本来の DIY 精神に触れられる場を今後もいろいろ提供していきたいと思っています。今コロナの影響もあり自作したり自分で住環境を改善しようとする人が増えていることもあり、そういうニーズも期待できるのではと感じています」

パラレルワーカーで起業した意義とは

砂越さん:「設計事務所をしているだけでは出会えなかった人とのつながりや視点は、それぞれに生かせると感じています。また設計事務所の仕事は波が激しく、僕の場合、スタジオ運営によってそれを平準化できることもあり、とても理にかなっているように思います。人生の大きな1つの目標に対して一方向からではなく複数の方向からアプローチしていく。それがパラレルキャリアで可能にできると思っています」

 

取材:TOKYO HEADLINE